日経ビジネスの最近のブログ記事
伊東 乾の「常識の源流探訪」は、幅広い領域から日本の今を読み解く視点を与えてくれる
東京都23区のどこよりも小さな小島に、同時代の全欧州を合わせたより多くの財貨が集中した事実。~~中略~~すべては島の外から齎され、そこで価値が付与され、また外に出ていく。ただ、この「ヴェネツィア」というプリズムを通過することで、決定的に品質が保証され、物品に圧倒的な価値が付与されて、その対価:「価値」~貨幣などだけが、ほかに産業の少ない島にうずたかく蓄積されていく・・・。
石井 彰氏の『人口とエネルギー源』に着目したこのコラムは相当に面白い
勤倹貯蓄・知識指向型の資質の方が生殖的に有利だった

日経ビジネスの年末年始合併号の特集は「大志 輝く会社」でした。私は、これは素晴らしいことだと思います。
城山三郎氏は「儲ればいいはビジョンに非ず」と語っています。書かれているのは、石田礼助氏や土光敏夫氏ら経営TOPの潔癖さです。権力を持つ人がその力をどのように使うべきかは、新渡戸稲造氏の「武士道」や渋沢栄一氏の「論語と算盤」でも示されています。
会社に勤めている人であれば、「自社の目的は何ですか?」と訊かれて「利益をあげること」とこたえなければならないのはいかにも寂しいではないですか。先輩、上司として若手に訊かれたら即座に「利益を超える何か」が熱く語られるなら、どんなに誇らしいことか
そのような場には、マンネリや不正はおきにくいと考える。いじめや差別、ハラスメントは起きない。なぜならば、大志を実現するためには、猫の手だって借りたいからだ。内部で余計なエネルギーを浪費するのではなく、全て大志の実現に注ぎたくなるのは自然な感情だと考える。
言い換えれば、現在のように不正やいじめ、無責任がおきるということは、自分の全てを賭けたいと思えるような志を持てていないということではないか。
この特集をきっかけに、日本の中で志を巡る議論がおきることを願ってやまない
3000人の校長を学校以外からヘッドハントせよ! - ビジネススタイル - nikkei BPnet
藤原和田中学校長のわかりやすい話だ
学校マネジメントの目標を
「目の前の生徒ができないことをできるように、分からないことを分かるように、より豊かな世界観と柔らかな人生観を抱けるようにうながすこと」
そして、学校運営の5つの資源のうち、校長がやりくりできる2つの資源に着目し問題を明確に言語化している
「情報(コミュニケーション)」と「時間」という資源を動かすセンスが優先する。教員上がりの大半の校長にはこの感覚が分からないから、事務長のまま留まってしまう。「教頭の大きいの」として、つまり「大事務長」として、である。
そして、その校長の調達先として、学校という場の特徴を鑑みて
民間企業であれば、出版、情報、ソフト産業、サービス業など、まっさらなカンバスに価値あるものを造形した経験を持つ起業家マインドのあるマネジャーにしか務まらないだろう。
解決策も具体的だ
地域社会を中学校の中に再生する
そのために必要な資源は
1校合計600万円という額は教員1人の人件費、一般管理費のおよそ半分。これで事務局5〜6人が60〜70人のボランティアを機動的に動かす体制がつくれるはずだ。で十分調達可能なところにある
あとは、それを推進してゆくきっかけをつくれるかどうかであろう。おそらく、その道のりにある障害は、先生や親、行政などの中にある思惑であろう。各自が小事を捨てて、本来の目的のために協力し合えるような場づくりに志しある人が参画しうる仕組みがありと良いと思う
(4)当社には「親」「子」、従兄弟も孫もいるんです (ブックオフ社長橋本真由美の「最強の現場の創り方」):NBonline(日経ビジネス オンライン)
ブックオフには、強い親子関係があるそうです。
結束のつよい親子関係からは、兄弟が発展して従兄弟も生まれます。大の大人が、何の血縁でもないのにやれ「親子」だ「兄弟」だ「従兄弟」だと言って相好を崩し、助け合っている姿はなんだか不思議です。
リクルートには里親里子制度というものがありました。しかし、ブックオフほど強固なものではなかったです。かつて、マクドナルドでは、店長を何人輩出できたかで、上にあがるかどうかが決まるということを聞いたことがあります。
でも、冷静に考えてみれば、自分に恩がある人が会社にたくさんいる状態になれば、自分の考えに共感してくれるようになるのは、自然のことですね。
将来上に立つために、後輩の面倒をみても、そういう下心あるところでは、人は育たないのでうまくいかないでしょう。
日本の社会が90年代に失ったものは、この他者の成長に責任を持つというところだと思っています。こういう仕組みが実績をあげているのは、大変、心強く思います
団塊ジュニアのやる気を高める意外な方法 (御立尚資の「経営レンズ箱」):NBonline(日経ビジネス オンライン)
CSRは新しいモチベーション向上策になり得るというのは、わかるけれども違和感がある。御立氏はこう述べている
自分の力で、あるいは自社のスキルで、少しでも「世の中が良くなる」という実感を持てることが、こんなにもスタッフのモラルに影響するとは、正直なところ予想していなかった。特に、団塊ジュニアと呼ばれる世代以降の人たちから、普段のクールなやり取りからは想像もできない「熱い思い」が伝わってきたのが印象的だった。
就職活動の支援をしている時に、「人の役に立つ仕事がしたい」という話をよく聞く。私はこう答えていた。「人の役に立っていない仕事などない。直接お礼を言われることはなくても、人の役に立っていないことは仕事とは言えない」
どうも、それは、常識ではないということなのだろうか?
確かに、飢餓救済のような国際的な活動は、誰にでもできるわけではないし、組織のバックアップがあればこそ、若くて経験が少ない人の言葉に耳も傾けてもらえるということはあるかもしれない。
それでも、企業が意図は違ったとしても、利益を上げるということを超えて、社会をより良いものにする活動に関心を向けるのは良いことだと思う
日経BPネットの立花隆の記事に考えさせられた
ソニーは、プレステ3と“セル”の開発によって、スーパーコンピュータをチップにしてしまった。しかも、その大量生産技術を開発することで、それを安価な部品(チップ)に変えてしまった。しかもそういうチップをアッセンブルした民生用機器を開発してそれを商売にしてしまうというとんでもない新しい技術世界のトビラをいま開こうとしているのだ。
プレステ3の心臓部であるセルは、スーパーコンピューター3つ分の性能があるとてつもないブレークスルーなのに、ソニー自身はその可能性に無頓着だという話だ。いや、それどころか、久夛良木氏ごと過去のことにしようとしているようにさえ見える
アイボの開発担当役員であった土井氏はソニーの凋落は、「真面目ナル技術者ノ技術ヲ最高度ニ発揮セシムベキ自由豁達ニシテ愉快ナル理想工場ノ建設」から離れたところにあるという。近著のマネジメント革命 「燃える集団」を実現する「長老型」のススメの中でも成果主義を批判している
私の持論としては、ソニー凋落の原因は成果主義ではなく経営者人事にあると思っている。
ソニーとホンダの最大の違いは、経営者の選び方にある。技術者の挑戦する気持ちを最も理解している人をTOPに据える仕組みがホンダにはある。
ソニーは、出井、安藤とものづくりの実績がない人が社長になった。技術者は自分のこだわりを理解してくれる人のもとでなければ力を発揮することができない。だからこそ、ホンダでは技術研究所の社長を経てしか工業の社長になれない仕組みをつくった。
セルの凄さを理解しない経営者のもとで、5000億円の投資を回収はかなり難しいことになる気がする。それでも、私はソニー株を持ち続けるんだろうな・・・
ありえないをありえるに
- フロー組織とは、散逸構造なのだ (2009年10月22日 16:29)
- 「ヴェニスの商人」の東アジア経済圏:日経ビジネスオンライン (2009年10月 6日 16:57)
- "草食男子" が産業革命を起こした?:日経ビジネスオンライン (2009年10月 1日 23:40)
- 本気が作る「やる気」人間:NBonline(日経ビジネス オンライン) (2008年11月15日 20:11)
- 人は変えられない、目標は伝わらない。:NBonline(日経ビジネス オンライン) (2008年10月10日 08:50)
