仮想世界ゲームを11月10日に実施します

仮想世界ゲームといっても「セカンドライフ」のことではなくて、40人が4つの国に分かれて生産活動や交渉をするロールプレイングゲームです

貧困や地球温暖化のような社会問題がなぜ起こり、解決のために協力が必要なのに、なぜ、協力をしあうことが難しいのかをゲーム体験を通じて学習することができる仮想世界ゲームを開発者の広瀬教授にお越しいただき実施いたします

もともとは、広瀬教授名古屋大学の環境学研究科の環境政策論講座のために開発されたものです
http://www.env.nagoya-u.ac.jp/profile/136.html

このゲームの良いところは
なかなか身近に感じることが難しい社会問題を、今ここで起きたことを材料に考えることで、リアルに問題をとらえることができるというところです

銀座コミュニティカレッジにおいて実施することに広瀬先生が協力してくださることになりました

1チーム10名で4チーム 40名の参加者を募集いたします

飢餓や環境問題、ソーシャル・キャピタルに関心がある方はぜひご参加ください
企業の人だけではなく、地元の商店の方や公務員やNGO、NPOなど立場の違い
学生、定年退職後の方など年齢の違い
男女などの性別の違いなど 
多様な人と共通体験をしたいと考えています

会場は、現在調整中ですが、東京駅周辺の予定で
10時から17時までがゲーム
17時から懇親会という段取りで考えております


ところで
貧困や環境問題の解決が難しいのはなぜでしょうか?

この問題の本質は、全体が協力し合えば、それぞれは少ないコストの負担ですむ一方で

協力しない人もメリットを受けることができる という非協力の誘因があり

さらに、協力せずにメリットだけ受けようという人が一定の割合以上いると
最初は協力的だった人も協力するのが馬鹿らしくなって、協力するのをやめてしまう

結局大問題になるまで先送りにされ、解決しようとすると莫大なコストと時間がかかってしまう

というところにあります

貧困や環境問題というと大きなことですが、

職場や学校における美化や整理整頓
町内会の役員や
家庭内における家事の分担など
似たような構造になっています

自分ぐらいは良いんじゃないかと考えたり
悪いのは国や大企業だと責任転嫁をしたり
自分たちには権利があると自己正当化したり
力がない人間が何を主張しても無駄だと無力感を感じたり
何を正義ぶっているのかと反発を受けたり

さまざまな感情や思い、利害が複雑に絡み合っていて、協力しあうことは実際には難しい

ということは理屈では誰もがわかっている



もう一つ、問題を複雑にさせるのが、集団間の協力関係です
アメリカが京都議定書に参加しないのは、環境問題の難しさの象徴の一つですが
中国やインドなどこれから豊かになってくる国にとって、我慢をせよといっても
先進国のエゴだと受け入れてはもらえないでしょう


身近なところでは、会社の中で営業部門と開発部門の連携がうまくいかないとか
事業部間で責任を押し付けあったり、協力し合わないなどというだったり

生産日や消費期限の改ざん、不正経理など社内に反対があったとしても、それでは会社が存続できないなどと押し切られたりといったことも個人の良心だけではなんとも抵抗しがたい圧力があることでしょう

複雑に要因が絡み合っていて、しかもそれらが、葛藤や矛盾を抱えているために、全体像を把握することは容易ではありません

国と国の紛争が難しいところは、自分たちを正当化するために、相手は人間ではないと思わせてしまうところにあります。それは、私たち一人ひとりの中に否定しようもなく存在する心理なのです

このゲームを通じて
他人を人としてではなく、モノや害虫のように見てしまう心が自分の中にも存在する
ということを知って、ショックを受ける人もいるかもしれません

自分の中にはそんな弱さがある。その現実と向きあい、受け入れて、その上でどうするのかということを考えることは他者と協力し合ってゆくためには必要なプロセスではないかと考えます



仮想世界ゲームについての関連情報
シミュレーション世界の社会心理学―ゲームで解く葛藤と共存
もともとこの本を読んで、仮想世界ゲームの存在を知り、広瀬教授に連絡をとってご協力いただけることになりました
社会心理学の集団間の協力関係がわかりやすくまとまっています


関西学院大学野波研究室:::仮想世界ゲーム

仮想世界ゲームの概要やルールが紹介されています

仮想世界ゲームにおける集団間競争の認知が低地位集団への協力にもたらす影響

私がゲームをオブザーブさせていただいた北海道大学の大沼教授もメンバーに入っている、地位の格差が存在する集団間状況において、集団間競争の認知が低地位集団における内集団への協力行動およびアイデンティティーに与える影響についてのレポート

CiNii - 研究手法としての仮想世界ゲーム : ゲーム展開事例の報告とともに

群馬大学社会情報学部社会心理学研究室のレポート
人間科学的研究の方法論的側面を再検討するプロジェクトの一環として、名古屋大学の広瀬幸雄教授によって作成された仮想世界ゲームが論じられた。2002 年度に群馬大学でおこなわれた実施例の概略が報告され、最後に人間科学的研究における実験的手法の意義が、社会的リアリティという観点から議論された。


共生社会行動論

愛知教育大学教育学部の杉浦淳吉准教授の仮想世界ゲームを使った授業のシラバス

ディブリーフィング(ふりかえり)を考察する

流通経済大学 中村 美枝子教授 による仮想世界ゲーム実施後のふりかえりの方法についてのレポート

ゲームの概要の紹介が簡潔に述べられている
40 名前後の参加者が4 つの地域に分かれ、地域間で協力・葛藤しながら、飢餓・失業・テロ・環境汚染などの問題解決をはかるゲームである。4 地域は豊かな地域と貧しい地域に二分され、シナリオとしては個人主義から地域主義、そして世界市民主義へと参加者の意識の変化を促す工夫が組み込まれている

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仮想世界ゲームや創作の山内社長に触れて、自分でもゲームをつくってみたいと考えてい... 読む

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このブログ記事について

このページは、鈴木利和が2007年10月13日 20:24に書いたブログ記事です。

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