エグゼクティブ・コーチング

クライアントの自己発見の支援をいちばん大切な目的の一つと考えている
エグゼクティブコーチング 上巻

コーチングやエグゼクティブ・コーチングの本は、書店にゆけば数多く出ている。このINSEADグローバル・リーダーシップセンターによるエグゼクティブコーチングは私の問題意識にもっとも近い

経営者の自己愛が投影された神経症的な組織

自己愛の強い、権威主義的な側面をもった人が、競争社会において、優越感を満たすために必死で勉強や仕事で努力して「成功者」になったものの他者の気持ちを理解したり、信頼することを学びきれていない場合に、人間関係がギスギスした組織をつくってしまう

そうならないために、経営者候補の段階で自己発見を支援するというのがこの本の趣旨になる

第二次世界大戦の悲劇から「権威主義的なパーソナリティー」について研究したアドラーやフロムは、彼らは「愛」を知らない人たちだという結論に到達した。健全な自己愛は、自分について深く知ることです。弱いところも含めた全てを知らなければ、防衛機制が働き、周囲を全て敵とみなし、抑圧しなければ安心できない

2日で人生が変わる「箱」の法則のルーもそうであったけれど、神話の英雄物語からスターウォーズまで、おなじみの物語だ。人の中には、人を支配したいという抑えがたい欲求がある。その欲求を統合しより高度な欲求へと昇華させないまま、トップに権力を握ることは組織にってもメンバーにとっても危険極まりないことなのだ

人は、程度の差はあっても、自己愛があり、認知障害をもっている。著者らの発見は、経営者はカウンセラーに相談するよりセミナーに参加することの方が抵抗が少ないということだ。INSEADという場で「カウンセリング」をすることに意味がある。Maslowは「完全なる経営」において、企業が人の癒しの場になることを期待した。癒しというのは、また、神話に戻るけれども試練を通じて成長するということだ。なくした1/2と再会し統合されるということ

本自体、たぶんに「カウンセラー的」ではあるものの、集団力学やシステムについて体系的におさえられている

著者のマンフレッド・ケッツ ド・ブリースには他にも会社の中の「困った人たち」―上司と部下の精神分析という著作がある


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このページは、鈴木利和が2008年4月12日 00:22に書いたブログ記事です。

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